eAxel/EVモーターの分解調査と材料調査
大同分析リサーチは長年培った材料分析技術、磁性材料評価技術でお客様のモーター開発の支援と材料提案を行います。
eAxleの分解調査に関してはeAxleの購入に始まり、モーターの取り出し、分解、材料調査と一貫した受託が可能です。
1.モーター材料評価について
モーターの効率と信頼性
EV化が加速的に進行しています。
高効率で信頼性の高いモーターはカーボンニュートラルに必要不可欠な要素になっています。
当社は分析・解析技術でモーター開発に貢献します。
材料評価の重要性
磁石やコア材の性能向上、耐環境性の高い構造や材質が望まれます。
当社は長年培った鉄鋼材料の分析・解析技術や磁性材料の評価技術を駆使して、モーター開発における問題解決の支援や材料提案を行います。
2.EVモーターの取り出し/解体
モーターやイー・アクスルの開発におけるベンチマーキングや市場テスト品評価において、技術と手間を要する解体作業からお任せください。
主要部品を破壊することなく取り外します。
3.EVモーターの主要部品と分析調査項目
4.ローターコアとステータコアの分析調査
ローターとステーターの取り出し
モーター本体の解体から構成部品を取出し、各構成部品の調査・分析を行います。
コアの解体
取出したローターコアとステーターコアから電磁鋼板単板を採取し、形状観察や寸法測定を行います。
コア材単板の断面ミクロ観察
採取した単板の断面観察を行い結晶粒径、板厚、硬さ等を調査します。
結晶粒径と板厚は磁気損失に影響を与える要因になります。
各種規格の粒度判定が可能です。
コアの積層状態の調査
積層外観とミクロ観察の他、絶縁被膜の化学成分や厚さ分布などを調査します。
コアの打ち抜き端面の観察および内部歪測定
電磁鋼鈑では、打抜き加工より不可避的に塑性歪や弾性応力が端部に集中し、鉄損の要因となります。
打抜き端面のSEM 観察やEBSD測定で塑性歪みを明らかにし、可視化します。
コアの結晶方位・結晶粒度分布評価
電磁鋼鈑の磁気特性因子である結晶方位、結晶粒径・分布をEBSDにより測定します。
コア材の結晶方位の分布測定により配向度の定量評価が可能です。
配向度はコア材の磁気特性に影響するため、局所の配向度や分布状態を評価することはモーター設計や磁場解析に有益です。
下図は電磁鋼板の磁気特性(磁束密度)とその測定方向の関係を示すものです。
コア材の配向度分布は材料や製造プロセスの改善に有益なデータとなります。
ステーターコイル(巻線)の評価
積層構造や巻線状態での断面観察を行い、巻線の形状・表面処理・占積率・絶縁処理等の調査や巻線解読もサポートいたします。
5.磁石の分析調査
磁石の取り出し
IPMモーターの磁石配置から調査対象・項目を決定します。
磁石性能の評価
ステーター側の磁束フローの影響を考慮し、磁気特性(残留磁化・保磁力)の厚さ方向の分布や保磁力の温度特性を評価します。
微視組織および結晶の評価
磁石性能に影響を与える微視的な状態を評価します。
化学成分の分布、結晶粒のサイズや方位、界面(粒界相)について、EBSDなどの高分解能の物理解析装置を用いて明らかにします。
これらの定量評価により磁気特性の高い材料の設計や問題解決に貢献します。
極点図測定は直径1mm以下の局部測定が可能です。弊社独自の手法で磁気配向度に変換します。
磁石内の磁束分布の把握や局部減磁の判定に利用できます。
表面処理の評価
磁石の表面処理や塗装材質を同定します。
6.その他の評価
上記の分析事例だけでなく、調査項目として全磁束測定、着磁率測定、環境性試験、機械試験等の実用性評価にも対応いたします。