分析事例


 異物・変色・表面性状

分析試験事例紹介:不具合原因調査:J-01--プラスチック製グリル表面の欠陥調査--

1. 表面観察
プラスチック製グリル表面の欠陥調査
プラスチック製グリル表面の欠陥調査
 欠陥の一部は表面から伸びており、その伸張した突起物がもげたと思われる跡が認められた。
 その跡の中心はCuであり、その周囲にNiが検出された。(EDX分析による)

2. 断面観察
[正常部]

プラスチック製グリル表面の欠陥調査
[異常部]

プラスチック製グリル表面の欠陥調査
 Cu部内の空孔は大きく、欠陥直下および欠陥の極近傍のCu/プラスチックに間隙がある。
 この間隙部からC(Mg,Si)が検出された。
 また、この欠陥部のCuメッキは非常に粗い。

3. 結論
 欠陥は、何らか(プラスチックの窪みや不純物 等)の原因でCuメッキが異常成長した後に倒れ、 その上に Niメッキが施されたと推察される。